マリユス(Marius)


ABCの友のメンバーの友達でコゼットの恋人。
1800年にジルノルマン氏の娘とジョルジュ・ポンメルシの間に生まれ、母親が死んでからすぐジルノルマン氏になかば強制的に引き取られる。祖父に対しては苦々しく思っているし父親については陰気に思っていて自分のことも愛していないと思ってたし周りの人の様子から父のことを恥じていた。マリユスは中学で数年を過ごした後、法学校に入学。かなり狂信的な王党派のだったようです。17歳のころ父親が死去して最後に会いに行くことになるがヴェルノンの彼のもとについたころにはもうすでに死んでいた。医者も女中もみんな彼の父の死を悲しんでいたけど彼を嫌っていたマリユスは彼の死を冷淡に見ていた。
子供のころからミサに行く習慣を守っていたがある日曜日、サン・シュルピス教会のミサに行ったときマブーフ氏に出会う。そのとき彼は父が自分を愛していないと思っていたが本当は彼を愛していることを知り、図書館に行って父のことを調べたり父とかかわりのあった人たちに会いに行った。そして父を愛するようになることによってナポレオンへの名誉回復へと移っていき革命派、民主派へと考えを変えていった。そして父を愛するようになりさらに祖父からは遠ざかっていった。そして父に関することを少しでも知ろうと調べてるうちに外泊も増えた。そしてそのことを疑問に思った姉ジルノルマン嬢がテオデュルにマリユスの外泊先を調べるようにテオデュルに言い、後をつけられマリユスが父親の墓参りをしているところを見られ、ジルノルマン氏に知られる。そしてジルノルマン氏とけんかをし、家を出て行った。家を出て行き行くところがなく困っていたところにボスュエに出会い、サン・ジャック門のホテルのクールフェラックの部屋の隣に落ち着き仲良くなった。そしてABCの友の部屋に引っ張り込まれ彼らのと話をす中で彼らの政治的な意見に深く動揺し、それ以降カフェ・ミュザンに行こうとはしなかった。とはいえグループに加入こそしなかったけれど親しくはしていた。ある日お金がないということに気づき、サン・ジャック門のホテルを出てクールフェラックの部屋に同居していたが大分落ち着いてからはゴルボ−屋敷に住むようになった。ある日隣の家のジョンドレード一家が家賃が払えないため追い出されそうになっていたのを聞き内緒にして代わりに払ってあげる。そのころには彼は立派な青年に成長していた。リュクサンブール公園で散歩をしているコゼットとヴァルジャンに出会い…というか始めはヴァルジャンの方は好感を持っていたけれどもコゼットの方には感じが悪いと思っていた。しばらく公園には行かなかったがある日公園に行ってみるとヴァルジャンはそのままだったけれどコゼットは別人のように美しくなっていた。次第にマリユスはコゼットに恋をするようになっていった。住んでいる場所を知りたいと思い次にどんな人物かを知りたいと思うようになる。コゼットのことをもっと知りたいと思うようになり、根掘り葉掘り調べているうちにそれに気付かれたヴァルジャンに引っ越されてしまった。そうしてそうしているうちに隣に住んでいるエポニーヌに出会う。そこで隣のジョンドレード一家(テナルディエ一家)に興味を持つようになり、偶然にコゼットとヴァルジャンに出会う。そしてエポニーヌにコゼットの住所を調べて欲しいと頼む。ジョンドレード一家がヴァルジャンたちにもくろんでいる悪巧みを知り、警察に頼もうと偶然ジャヴェールにそのことを話す(とはいってもマリユスはヴァルジャンの名前は知らないので顔だけ知っている人、と話しているのだが)。そしてマリユスが待機している警官にジョンドレード一家が仕事にかかったことを知らせようとしたころにジョンドレードが父の遺言で親切にするように言われたテナルディエであることを知る。一度は迷い、マリユスは前にエポニーヌが自分は字が書けるのだ、と「刑事がいる」と書いた紙をテナルディエの部屋の中に投げてテナルディエたちをかく乱させて鉄砲でジャヴェールに知らせることはしなかった。
そしてその後はゴルボ−屋敷の家を引き払いクールフェラックの元に泊り込んで、テナルディエに月曜ごとに5フランを届けていた。そうはいってもこのころにはマリユスはあまりお金もなくクールフェラックにお金を借りてお金を送ったこともあった。マリユスはその後テナルディエがコゼットのことを「ひばり」と呼んでいたのでひばりが原で一日の大半をすごすことになった。しばらくしてエポニーヌがマリユスに会いに来て、コゼットの居場所を知る。コゼットのベンチにはじめ彼女への手紙起き、その翌日コゼットと再会した。そしてそれからは毎日のようにコゼットの元へ会いに行った。ある日コゼットの父親が突然イギリスに引っ越すと言い出したためコゼットに住所を教え、一日だけコゼットに会いにはこずかわりに何年も会っていなかったジルノルマン氏に会いに行くことにした。しかしジルノルマン氏はコゼットに対して侮辱的な言葉ばかりを言うので怒って飛び出していった。そして以前じゃヴェールにもらったピストルを持ってコゼットに翌日再び会いにいったがそのときコゼットは引っ越してしまっていた。そして落ち込んでいた時「バリケードで友達が待っている」と誰かに(エポニーヌ)言われて、死に場所を求めるかのようにバリケードへ向かっていった。バリケードに着きはしたものの入るかどうか迷っていたけれどバリケードがピンチになった際にタイミングよく入り込む。マリユスが巡察の帰りにバリケードへ戻ろうとしているときに今にも死にそうな状態になっているエポニーヌを見つける。コゼットからの手紙をエポニーヌから渡され、そしてガヴローシュが彼女の弟でありテナルディエの息子だということを知る。そこでマリユスはガヴローシュにコゼットへの手紙を預けてバリケードから引き離そうとする。しかしその手紙はジャン・ヴァルジャンの手に渡ってしまいガヴローシュもまたバリケードに戻ってきてしまっていた。そうして戦いはますます不利になっていくなかついにバリケードは崩れてしまう。そして戦いの中で気絶していたの気づきはしなかったがヴァルジャンにジルノルマンの家まで運ばれ、助かることが出来た。家に帰って回復したマリユスは再びコゼットと結婚したいとのことをジルノルマンに頼みようやく認めてもらうことが出来た。マリユスはコゼットの側にいるフォーシュルヴァンとバリケードでのフォーシュルヴァンが同人物にはどうしても思えずさりげなくバリケードのことをほのめかせてみたが何のことかわからないような様子だったので彼自身違うだろうと思うようになった。彼がどんなに幸せでいっぱいであろうとテナルディエがどこにいるか、そして自分を助けてくれた人物が誰なのかを知りたいと思っていたがどちらもどうなったかわからないままだった。そのまま2月16日から17日にかけての晩にマリユスとコゼットの結婚式は執り行われる。その日はマルディ・グラの日だった。その翌日にヴァルジャンがマリユスに面会に来て自分がもともと脱走した囚人であることを明かす。ヴァルジャンはこれからもコゼットに会いにくることを許して欲しいと頼まれ、認めるがそれを聞いてヴァルジャンに対して畏怖の念を感じるようになる。そしてコゼットのお金である60万フランに関しても疑問に思ってそのお金には一切手をつけずにいた。そのことはヴァルジャンに自分はマリユスから敬遠されているのだろうと思わせていたし実際にそうだった。ヴァルジャンがコゼットに会いにこなくなりある日偽名を使ったテナルディエがマリユスの元にやってきた。マリユスにヴァルジャンの秘密を売ろうとテナルディエはしていたので「マドレーヌ氏の貯金から50万フラン以上のお金を引き出してジャヴェールを殺した」ということは知っているといい実際彼はそう思っていた。けれどテナルディエはそれを否定してその証拠も示す。そうしてマリユスはヴァルジャンを偉大な人間だと思うようになるがテナルディエはそれでもヴァルジャンは人殺しだといい以前地下道の中でヴァルジャンに会ったとき(そのときはそうと気づいていなかったが)死骸を運んでいたということをつげ、以前地下道で盗んだ上着の切れ端を見せるとその服でマリユスが自分を助けたのがヴァルジャンだったことに初めて気づく。テナルディエに1000フランを投げつけるようにして与える。そしてコゼットを連れて急いでロム・アルメ街のヴァルジャンのいるところへ向かう。コゼットに自分を助けてくれたのはヴァルジャンだということを教えて一緒に帰るようにヴァルジャンに言うがヴァルジャンはもう死にそうな状態だった。


エポニーヌ(Eponine)


テナルディエの娘。小さいころはテナルディエの妻に甘やかされて育ち、コゼットをいじめたりしていたが大きくなるとかなり悲惨な環境だったようです。ある日父、テナルディエがマリユスにあてた手紙を届けに隣に住むマリユスの部屋に行き、マリユスと出会う。そうしてエポニーヌはマリユスに恋をするようになる。しかし一方マリユスはコゼットに夢中でそのことに全く気づかず彼女にコゼットの住所を調べるように頼み、うけいれることになった。その後テナルディエがヴァルジャンをわなにかけようとしたときにジャヴェールにつかまりマドロネートの刑務所に入れられるが、未成年だったのと証拠不十分のためエポニーヌと同じくすぐに解放された。しばらくしてマブーフ氏からマリユスの居場所を聞き、マリユスに会いに行く。そしてマリユスにコゼットの居場所を案内した。マリユスがあまりにコゼットに夢中なのに気づき、ある日エポニーヌはマリユスがコゼットの元に行くときに後をつける。そのとき偶然コゼットたちの側刑務所から出たばかりの父親に出会う。テナルディエたちはヴァルジャンの家を襲おうとしていたが彼女が邪魔したのとやる気がそがれたので断念。ヴァルジャンに引越しをしろとの警告を与えてヴァルジャンたちに引越しをさせてコゼットとマリユスをあえないようにしたのはエポニーヌによるものだった。
バリケードの日、エポニーヌは若い労働者風の姿をしてマリユスとクールフェラックの家にくる。そしてクールフェラックのお供をすることになる。そしてバリケードの仲間とともに行動していたが、マリユスがバリケードに入り込もうとするときに敵はマリユスを狙っていたのだが、マリユスをかばって銃に撃たれる。マリユスはそのときはそのことに気づいていなかったようだけど後々巡察にまわっていたときに彼女は発見される。そしてコゼットからの手紙をマリユスに渡し、息絶える。


ガヴローシュ(Gavroche)


テナルディエの息子。テナルディエの奥さんは娘はかわいがるけど息子は愛していなかったのであっさり家から飛び出した。最初に登場したところでは11歳から12歳。パリの浮浪児の理想像?のような人物。姉二人と弟二人がほかにいる。が、弟の方は、いることすら気づいていなかった。顔はとても広いようで良い人から悪人まで、いろんな人と知り合いなようです。
どんなに貧しくても貧しい女に首に巻いてるスカーフをあげたりと自分の悲惨さに飲まれないで?周りの様子にも目の回る子なようです。
ある晩にヴァルジャンから金品をかっぱらおうとしているモンパルラスを見かける。どうにかヴァルジャンを助けようとどうするか考えてるとヴァルジャンが一人でパトロン・ミネートの一人であるモンパルナスをやっつけてしまい驚いているところ、ヴァルジャンがモンパルラスにお財布をあげて彼が呆然としているところをそのお財布を盗んでそれをマブーフ氏に与える。
その翌日(と、思われる)彼はたまたまテナルディエから月10フランでマニョンに貸し出された弟二人に出会う。寝るところもなく困っているところをつれてきてバスティーユの広場にある象の中に入らせる。そして休んでいるところにモンパルナスがやってきて、父親であるテナルディエを助ける手伝いをすることになる。しかしテナルディエは息子だということにすら気づかないままだった。

そしてアンジョルラスたちによる革命の時、彼は町のあちらこちらを行進して回る。そしてジャヴェールと思われる人物がバリケードに入り込んだのに気づき、アンジョルラスが周りの見回りのため自分を呼びに来たときアンジョルラスにこっそりと教える。
そして命が危なかったときにマリユスによって助けられたお礼でマリユスの手紙をコゼットに届けにロム・アルメ街へ行きヴァルジャンに手紙を預けて戦いの中でまさに転がり帰って来た。
しばらくすると戦争の状況そのものは少し良くなってきていたが弾薬筒がなくなりかけていた。そしてアンジョルラスがそのことをつぶやいたときガヴローシュはたまたま聞いていたようで弾薬筒を取りにバリケードを出て外で拾いに行っていた。そしてそのときにガヴローシュは殺されてしまった。


ジョルジュ・ポンメルシ(Georges Pontmercy)


ジルノルマンに一門の恥だといわれロ・アール川のbrigand(悪党)と人びとに言われている。ヴェルノン在住。悪党という割にはマリウスの父親でぶどう酒よりも牛乳が好きで小心者の人の良い人。一方ナポレオンと同行してエルバ島に行ったりワーテルローの戦いでは隊長だったりしていた。ワーテルローの戦場で倒れたとき死体あさりをしていたテナルディエに偶然救われる。
ジルノルマン嬢と結婚するが彼女は早く死去する。そしてマリウスは祖父、ジルノルマンが強引に引き取ったため譲歩し、子供の代わりに花を愛した。
けれど2、3ヶ月に一度パリにやってきて、姉ジルノルマン嬢がマリユスをサン・スュルピス教会のミサに連れてくるときに柱の陰に隠れてマリユスを見ていた。マブーフ老人と仲良くなったのもそれがきっかけ。マブーフ氏の兄だか弟だかがサン・スュルピス教会でマリユスを見つめるジョルジュ・ポンメルシの姿を見て印象に残ってはいたが、後日ヴェルノンの橋の上でまた彼を見かけて見かけてマブーフ氏とともに彼のもとをおとづれに来て、それ以降マブーフ氏と仲良くなる。
脳炎にかかってしまい死ぬときに息子に会いたいと望み、マリユスも一応彼のもとを訪れようとするがついたころにはもう彼は死んでいた。ただこの段階ではマリユスは彼の死をかなり冷淡に見ていたようです。


ジルノルマン(Gillenormand)


マリウスの祖父。90歳を過ぎてもしゃんと歩くし大声でしゃべる。かなり陽気で元気のいいおじいちゃんの様子。セルヴァンドニ街に住んでいたが社交界から引退すると同時にマレー地区のフィーユ・デュ・カルヴェール街6番地に移る。記述を見ている限りお金は不自由しない程度でいい感じに持っているらしいです。ブールボン家を崇拝し、フランス革命を憎悪している。彼は二人の娘がいて一人は独身を通し、もう一人はジョルジュ・ポンメルシと結婚。そして早くして死ぬ。彼はジョルジュ・ポンメルシのことはかなり露骨に嫌っていたようです。マリユスがまだ幼いころ、彼はブールジョア(市民)だったけど貴族のサロンに出入りすることを許されてマリユスを連れて行ったりしたこともあるらしい。マリユスのことを彼なりにかわいがってはいたがマリユスが父親の墓参りをし、また革命派、民主派へと考えを変えていったことを知って年600フラン送ってマリユスを追い出す。追い出しはしたもののジルノルマン氏はマリユスがいなくなったことを随分淋しがっていたようです。ジルノルマン氏はその間にもマリユスが出て行く前ほどの元気はなくなってしまっていました。マリユスが出て行って4年後、マリユスは結婚の許可をもらいに帰ってくる。しかしジルノルマンは彼が仲直りに来たのだろうと期待していたためか、コゼットに関して侮辱的な言葉ばかりを言ってしまいマリユスは怒って出て行ってしまった。けれども後にバリケードから傷ついて帰ってきた時はマリユスの元から離れようとせず、回復して再び結婚の許可を求められたときには素直に許した。それに驚いたマリユスはとても喜んで何度も彼のことを「お父さん」と呼ぶのにますます喜んでいた。コゼットのことも一目で気に入りジルノルマンが心配していたお金の話もヴァルジャンによりコゼットに60万フランのお金があることが明かされ驚き、また問題もすべて解決する。結婚式のときにヴァルジャンが食事会に欠席したり雰囲気を壊してしまう行動も多少あったけどジルノルマンのおかげでみんなそれほど気にせずにすんだようです。


ジルノルマン嬢(Gillenormand)


お金持ちと結婚したがったため結局結婚しそびれたジルノルマンの娘。ジルノルマン嬢は姉と妹といますが今回ここで書いているのは姉の方です。マリウスのおばさんに当たります。かなり貞淑な人ではあるらしい。でもどちらかというと貞淑ぶってる感じ?でも決して悪い人ではなく善良な人ではあったようです。母方の遺産でジルノルマン本人よりお金持ちなようです。マリユスが追い出されてからはテオデュルを後継者にしようと考える。が、失敗しジルノルマン氏の機嫌の悪さに何かと振り回されながらも?ジルノルマン氏の世話をしていたようです。


テオデュル(Theodule)


姉ジルノルマン嬢のお気に入り。ジルノルマン氏の父親方の甥の息子らしい。マリユスの従兄弟にあたるが実際に会ったことはない。マリユスの外泊が多いことを疑問に思った姉ジルノルマン嬢にマリユスの外泊先を調べるように言われた。そうして後をつけてマリユスの父、ジョルジュポンメルシーの墓参りをしているところを見てしまう。ジルノルマン氏の気に入られようと彼の言うことにとにかく賛同してたら「阿呆だ」といわれてしまう。
いつもヴァルジャンたちの家の前を決まった時刻に通りかかっており、コゼットが一時期夢中になっていたこともある。マリユスとはまた違ったタイプの美青年だったようです。


マブーフ師(Mabeuf)


ヴェルノンの司祭。サン・スュルピス教会のお偉いさん?の兄弟。兄か弟かはわからないが兄弟がサン・スュルピス教会でジョルジュ・ポンメルシの姿を見て印象に残ってはいたが、後日ヴェルノンの橋の上でまた見かけて兄弟にそのことを教えられ、ジョルジュポンメルシのもとをたずね、それ以来仲良くなる。マブーフさんはこの人とその兄弟と二人いますがマブーフ氏とマブーフ師で分けて書きました。


マブーフ氏(Mabeuf)


マブーフさんはこの人とその兄弟と二人いますがマブーフ氏とマブーフ師で分けて書きました。こちらはジョルジュ・ポンメルシの住んでいたヴェルノンの司祭さんの兄弟でサン・スュルピス教会で財産管理委員をやっている方のマブーフさんです。マリユスはこの人との出会いにより父への思いが代わり父を愛するようになる。マリユスはしばしばマブーフ氏に会いにやってきており、エポニーヌがマリユスを探していたときマブーフ氏に会いにやってきたほどマリユスとは仲が良いです。財産管理委員といえば金持ちそうですが晩年はかなりまずしく作品中でも家賃も払えずパンも買えない、そんな状況でした。ヴァルジャンがモンパルナスにやったお財布をガヴローシュが盗んでそれをこの人にこっそりあげたけれどマブーフ氏は警察に届けて受け取らず、その一方必要なぎりぎりのものを残して家具もすべて売ったり掛けでパンを買ったりしていたがそれも出来なくなって大切な本を毎日売って食費を稼ぐのを繰り返す。そういうころに彼は革命の話を聞いてアンジョルラスたちに加わることにする。しばらくはじっと座っているだけで何もしていなかったが、敵からの攻撃で自分たちの赤い旗が倒れてしまい、元に戻したいがそうすると殺されるような状況にあった時みんなしり込みをしているにもかかわらず旗を取りに行き、旗をふって「革命ばんざい、共和制ばんざい」と叫んでいるところを敵からの銃で殺された。アンジョルラスはそれに感動して、マブーフ氏の服を旗とした。


アンジョルラス(Enjolras)


ABCの友のリーダー。金持ちの一人息子。天使のように美しく魅力的だが同時に恐ろしくもある人。革命に関するあらゆる細部を知っている。持っている唯一の熱情は権利であり、考えていることは障碍を倒すことだけ。革命の論理を代表したような存在らしい。本作中でABCの仲間を一言で表現した言葉によると「首領」
ラマルク将軍の死後、革命を起こすべくバリケードでまわりの見回りをしてもらうためにガヴローシュに会いに行くと、ガヴローシュによってジャヴェールがスパイとして入り込んでいることを知る。そして戦いの中で旗が落ちて閉まったときマブーフ氏が死を恐れずに取りに行ったという勇気ある行為に心動かされマブーフ氏の服を旗とすることになる。
革命が失敗だとアンジョルラスが判断したとき国民軍の服を利用して妻や子のいるものを返そうとするが候補者は服の数より一つだけ多く、みんな帰ろうとせず帰る人を決めるようマリウスに求める。帰る人はそれからも生き、残った一人はここで死ぬことになる、となるとマリウスは決めかねて困っていた。そこでヴァルジャンがやってきて彼の着ていた国民軍の服をぬいで全員を帰すことが出来た。そして戦いの中で大砲を防ぐために壁のように使われていた布団が落ちてしまったとき、ヴァルジャンがそれを取りに行って元に戻したことで彼をとても感謝する。戦争の状況そのものは少し良くなってきていたが弾薬筒がなくなりかけていた。そしてそのことをつぶやいたときガヴローシュはたまたま聞いていたようで弾薬筒を取りにバリケードを出て外で拾いに行って死んでしまった。
アンジョルラスはこのバリケードの救済者がヴァルジャンとマリユスだと考えていてそのヴァルジャンがジャヴェールを殺させて欲しいといわれたときそれに応じる。(どうせいずれ殺すつもりだったようだし)
グランテールのことをいつもバカ扱いしていたけれど革命の最後には二人仲良く?殺された。


コンブフェール(Combferre)


ABCの友の一員。革命の哲学を代表したような存在。アンジョルラスの言う革命を補足しているような位置付けにあると思われる。本作中でABCの仲間を一言で表現した言葉によると「案内者」


ジャン・プルーヴェール(Jean Prouvaire)


ABCの友の一員。金持ちの一人息子でほとんど東洋学者でもあった。革命の混乱の際、捕虜になって殺される。


フィイー(Feuilly)


ABCの友の一員。扇子作りの職人。孤児。母がいないので換わりに祖国のことを考えていた…という人


クールフェラック(Courfeyrac)


ABCの友の一員。本作中でABCの仲間を一言で表現した言葉によると「中心」。外面的な精神はとロミエス(コゼットの父親)に似ているらしいがクールフェラックのほうが律儀。ボスュエを通してマリユスと出会い仲良くなる。そしてマリユスをカフェ・ミュザンに連れて行く。マリユスはそれ以降カフェ・ミュザンには行かなくなったがマリユスとはそれからも仲がよくマリユスの生活上の相談にのったりマリユスがクールフェラックの家に住み込んでたりとマリユスの生活の中でも大きな役割を果たしていたのようです。


バオレル(Bahorel)


ABCの友の一員。
1822年に青年ラルマンの埋葬の際、血なまぐさい騒動に参加したことがある。本の言葉を借りると機嫌はいいが育ちは悪い。浪費家で気前もよく饒舌で騒ぎ屋らしい。大胆で一筋縄にはいかないしたたか者。


ボスュエ(レーグル)(Bossuet)


ABCの友の一員。ABCの友は南仏の出身が多いがボスュエはそうではない。専門は何も成功しないことだとまで書かれているけれどその反面万事を笑いものにする快活な人。初登場段階で25歳なのに頭ははげていた。決まって住んでいるところはないけれどジョリーのところに泊まっていることが多かった。マリユスと同じ学校で法律をかじっていたが大して勉強はしていない。マリユスが学校を休んだときに代返して退学になった。ABCの友の中で最初にマリユスとで会った人。


ジョリー(Joly)


ABCの友の一員。医学を研究していて初23歳。若い気病屋で医学を勉強してるけど医学から得たことは医者になることより患者になることだとか。


グランテ−ル(Grantaire)


ABCの友の一員。ABCの友はみんなして個性が強いが一貫して「進歩」というものを信じている。が、グランテールはその中で唯一の懐疑派…つまり信じてない人。皮肉屋でその割には人情家。無関心な割には愛情がある。矛盾のある人。お酒が大好き?自分とはまったく性質をもったアンジョルラスを信仰していているが、アンジョルラスからは軽蔑されていた。「大文字のR(エール」)」とも呼ばれている。革命が近づいていたころメーヌ門の労働者たちの革命への火を煽り立てるため向かうことになったがアンジョルラスがその後で行ってみた所一緒になってドミノに夢中になっている始末。喫茶店、ミュザンの隣に住んでいるらしいです。
革命の最中はあまり出番がない人ですが終わりごろにはアンジョルラスを兵隊たちが殺そうとしたときに「共和国ばんざい」とくりかえしてアンジョルラスと一緒に殺された。


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