グランドホテル


2006.01.21@東京国際フォーラム Cホール

グルーシンスカヤ:前田美波里
ガイゲルン男爵:岡幸二郎
フレムシェン:紫吹淳
マリーラファエラ:諏訪マリー
エリック:パク・トンハ
オッテルンシュラーグ:藤木孝
プライジング:田中健
オットー:小堺一機


翻訳   菅野こうめい
演出   グレン・ウォルフォード
1928年のベルリン、歴史的栄華を誇る「グランドホテル」を舞台にさまざまな人の人生と、出会いによって導かれる悲劇の物語。

老いにおびえ、愛のない人生に絶望する世界的に有名なバレリーナ、グルーシンスカヤ。
若くハンサムで長期滞在者だが、泥棒をするほど落ちぶれた貴族、ガイゲルン男爵。
ハリウッドを夢見ているが、実際のところ今の生活から抜け出したくて仕方がないタイピスト、フレムシェン。
人生の喜びを求めてやってきた余命いくばくもない中年会計士オットー。
アメリカの事業家だが、その事業もうまく回っていないプライジング。

そして彼らを見守る人々(以下略)。

ま、簡単に言うと人生賛歌っぽいミュージカルですね。
前々から岡さんは声が私好みで好きなんですが、今回はそれ以上に紫吹淳さんが、可愛いくてインパクト強かったです。腰をふりふり、綺麗な御足を惜しみなく披露してくれて。こりゃあ変態社長も目をつけるわ。歌もとってもお上手。踊りのシーンの歌がとっても好きでした。今回のMyヒットは彼女で。彼女はなんだかんだで幸せになってくれそうで良かったです。でも元男役なだけあって若干歌う声が太いかな?でもとりあえずキャピキャピ系の女の子で可愛い。
岡さんの男爵は、歌はうまいけど役どころがつかみくい。そしてバレリーナがどうしても魅力的だと思えなかった私には共感できなかったんですよね。私が男だったらフレムシェンを選ぶのに〜とか思っちゃって。でも落ちぶれても悪い人になりきれない彼の人柄はものすごくよくわかりました。
最後の死ぬシーンは悲しいところなのに何故かこっけいに見えて仕方がなかった。バラが…なんとも言えず。

グルーシンスカヤはもひとつ好きになれなかった。でも確かに妖艶な熟女って印象は受けました。

意外によかったのがオットー。彼が人生を求めてホテルにやってきたその姿に哀愁が漂ってて好きです。しかもすっごいいい人。彼、お財布を男爵が盗んだのをわかっていて男爵に、株で儲かった分をあげたんですよね。コミカルなところとまじめなところのメリハリがついてました。

お医者さんのオッテルンシュラーグ。最初は今日帰るかもしれないといって従業員に「昨日もそういってましたよ」と軽くあしらわれて、何がしたいのかと不思議だったんですが、彼は来ては去ってゆく人たちの人生を見つめ続けているんですね。そういった彼の役柄、個人的には大好きです。

暗めの舞台設定といいみんな華やかなようで没落した登場人物、なんとなしにメランコリックな雰囲気が漂います。登場人物が多い割には時間に制限があるということで、なんとなく中途半端な人たちもいましたが、音楽も良かったし、結構楽しかったです。回り続ける回転扉がなんとも諸行無常の響きって感じです(お国がちょっと違いますが…)。

ただ、あの最初と最後に踊ってた二人。すごい人らしいんですが、意味がよくわからなかった。。。国際フォーラムホールCの一番後ろの席だったんですが、思ったよりも見やすいです。とりあえず登場人物もセットもよほど上のほうを除いてきちんと見えたので、結構考えてセットも作ってあるなぁと。2時間半ぶっ通しでしたが、結構楽しかったです。



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